5.計算が苦手なんだ
Eさんは小学校3年生。元気な野球少年です。運動は得意で、遊びのリーダーです。休み時間になるとみんなをさそって外へ遊びに行きます。
こんな元気なEさんですが、算数の時間はどうも苦手です。かけ算の九九は覚えたのですが、ひき算がなかなかできません。特にくり下がりのあるひき算が暗算でできないのです。「14−8」の答えがすぐに出てこないために、計算に対して苦手意識をもっています。計算を見ると「こんなんいやや。」と思ってしまいます。
このように計算で苦労している子どもがいます。
くり上がりやくり下がりの計算が暗算でできない。
筆算になると、桁がずれて間違ってしまう。
「にひゃくはち」と聞いて「2008」と書いてしまう。(数の意味や表し方の理解が難しい。)
かけ算の九九が覚えられない。
これらの「子どもの様子」「考えられる要因」「支援の手立て」を考えると次のページのようになります。
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目 次 | はじめに | 構成と使い方 |
第1部 | |||
1.聞くことが苦手 | 2.うまく話せない | 3.読むことが苦手 | 4.うまく書けない |
5.計算が苦手 | 6.文章題が苦手 | 7.まわりが気になって | 8.わかってるんだけど |
9.衝動的に動いてしまう | 10.人との関係が | 11.コミュニケーションが | 12.なにか気になって |
・不器用な子ども | ・行動上の問題 |
第2部 | |||
・学校体制 | ・学校を支援するシステム | ・宇治市における取組 |
第3部 | |||
・精神科医から | ・小児科医から | ・作業療法士から | ・臨床心理士から |
・保護者から | ・保護者の手記 | ・Q&A |