12.なにか気になってしかたがないんだ
小学校1年生のLさんは小さい頃から水が大好きな子どもでした。小学校に入学したあとも、水に夢中になっている状況が見られます。給食時間に手を洗いに行ったきり教室に戻ってこないことがあります。
担任の先生が見に行くと、水道の水をジャージャー出してジッと見ています。時々水の流れに手を入れて、指の間から流れる水を見ています。「Lさん、もういただきますをするよ。」と、先生が声をかけてもやめることができず、給食時間に遅れてしまいます。
掃除時間にぞうきんを洗いに行ったら戻ってきません。図工時間に絵の具の水を入れに行ったら、またそこで遊んでしまうLさんです。
このようにこだわりの様子が見られる子どもがいます。
特定の遊びを長時間する。
時間の変更ができない。
空想の世界で一人遊びをする。
すぐ上靴をぬぎ裸足になる。偏食がある。
これらの「子どもの様子」「考えられる要因」「支援の手立て」を考えると次のページのようになります。
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目 次 | はじめに | 構成と使い方 |
第1部 | |||
1.聞くことが苦手 | 2.うまく話せない | 3.読むことが苦手 | 4.うまく書けない |
5.計算が苦手 | 6.文章題が苦手 | 7.まわりが気になって | 8.わかってるんだけど |
9.衝動的に動いてしまう | 10.人との関係が | 11.コミュニケーションが | 12.なにか気になって |
・不器用な子ども | ・行動上の問題 |
第2部 | |||
・学校体制 | ・学校を支援するシステム | ・宇治市における取組 |
第3部 | |||
・精神科医から | ・小児科医から | ・作業療法士から | ・臨床心理士から |
・保護者から | ・保護者の手記 | ・Q&A |