2.うまく話せないんだ



 小学校1年生のBさんは自分の思いや経験したことを伝えたいという思いがあり、先生や友だちに積極的に話しかけます。しかし、突然に話しかけたり、話が断片的で順序だてて話すことができません。そのため、話しかけられた人には何の話か理解できません。担任の先生は、よくわからない話に対してあいづちを打つことができず、「えっ何?」「もう一回言って。」と、聞き返すことが多くなりがちです。Bさんは何度も聞き返されるので、怒って黙り込んでしまうことがあります。友だちからは、「Bさん、何言ってんのかわからへん。」と言われ、みんながわかってくれないことを気にするようになり、話を途中でやめてしまうこともあります。



このように話すことに苦労している子どもがいます。

  適切な対応ができない。話が断片的で順序立てて話すことができない。

  話の中でことばにつまずき「あの・・・・」「えっと・・・・」などのことばがよく出る。

  楽しく話をするが、思いつくままに話をし、話題がどんどんそれてしまう。

  含みのあることば、嫌みや冗談を言われてもわからず、ことばどおりに受け止めてしまうため、ことばのやりとりがうまくできない。

 これらの「子どもの様子」「考えられる要因」「支援の手立て」を考えると次のページのようになります。

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目  次 はじめに 構成と使い方

第1部
1.聞くことが苦手 2.うまく話せない 3.読むことが苦手 4.うまく書けない
5.計算が苦手 6.文章題が苦手 7.まわりが気になって 8.わかってるんだけど
9.衝動的に動いてしまう 10.人との関係が 11.コミュニケーションが 12.なにか気になって
・不器用な子ども ・行動上の問題

第2部
・学校体制 ・学校を支援するシステム ・宇治市における取組

第3部
・精神科医から ・小児科医から ・作業療法士から ・臨床心理士から
・保護者から ・保護者の手記 ・Q&A