親に対する子どもの「反抗」は、新しい自己像の形成のための対象の希求と母親からの心理的離乳を果たすためのものであり、両親の共感的対応不全への復讐、悲哀と甘えを込めた両親へのメッセージでもあります。さらに、反抗は「よい子」から「悪い子」への「自分探しの旅」であり、今まで体験しなかった新しい自分を模索している葛藤の姿であるとも思われます。
親や教師に対する子どもの「反抗」は、一般に困ったことと認識されますが、別の見方をすれば、子どものこころの成長としてとらえることもできます。「反抗する子」からのサインについて考えてみましょう。
<引用文献>
*1 佐野直哉(H10);反抗の心理と病理−愛か憎しみか? 児童心理No.63,金子書房
*2 阜 正是・冨永良喜(H9);学校不適応児に対する教師の援助に関する調査研究,日本カウンセリング学会第30回大会発表論文集
*3 吉田圭吾(H7);治療者における父性と母性−治療者の個性と技法選択を巡って,心理臨床学研究,12(4),308-321
<参考文献>
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