総論 国語 社会 算数 理科 生活 音楽 図工 家庭 体育
平成15年度
平成16年度

         

 トップページへ     





T 児童の学力状況をどのようにして把握するのか

  小学校基礎学力診断テストは今年度(平成16年度)で14年目を迎えた。府内小学校においては、本センターのまとめた冊子「小学校基礎学力診断テストの概要」や分析ツールを加えたCD版を活用し、各校の結果を分析して授業改善に生かすという一連の取組が定着してきている。こうした状況を踏まえ、本センターはさらに、分析の視点を個々の児童にまで及ぼすことが重要であると考え、個別データ整理表示ツール「こべつ〜る」を提供した。   
  個に応じた指導を始めるにあたっては、個々の児童の学力状況を多面的に的確に把握することが必要であることはいうまでもない。そこで、このツールを活用した実態把握の具体的な方法と実践のあり方を探ることにした。   


U 習熟度別少人数指導のあり方について

  個に応じた指導をより効果的に進めるための一つの形態として、習熟の程度に応じた少人数指導がある。府内でも京都夢・未来校を先頭にその研究が進められ多くの成果を上げている。しかしその一方で、これまでの一斉指導を単に少人数にしただけの少人数指導も少なくない。
  また、本来は、児童の実態からグループ編成がなされ、それぞれのグループの課題に応じた指導方法が考えられるべきところを、「はじめにコースありき」といったコース別学習も見うけられる。
  そこで、習熟の程度に応じた少人数指導のあるべき姿を探ることにした。 さらに、小学校基礎学力診断テストの結果を詳しく分析してみると、新たな課題が見えてきたことからも、習熟の程度に応じた少人数指導への期待がある。
  その新たな課題とは、全般に正答率が上昇している問題であっても、一部の誤答については、それを選択する児童の比率が減少していないという課題である。これらの児童への適切な指導の手だてが求められところであり、少人数指導にこの課題克服の糸口を見出したいと考えるのである。


V 課題に応じた算数的活動の工夫

 小学校基礎学力診断テストの結果から、高い正答率を示す問題は、表現・処理や知識理解の問題に多く、数学的な考え方の問題は低い傾向にある。これは、本府の児童の課題として、これまでから取り上げられてきたことである。
 そこで、数学的な考え方を育むためのさまざまな算数的活動の工夫について考えることにした。できる限り多様な教具を取り上げるとともに、とりわけIT教材については、単に教材提示というだけでなく、算数的活動の教材として位置づけた活用法を探りたいと考える   


W 指導と一体化した評価の工夫 

  昨年度の研究では、1単位時間内の評価の工夫を取り上げたが、今年度も同様の視点から評価について考えていった。そして、さらに指導に直結するような評価の工夫について考えることにした。
  評価については、最近「小テストが多すぎる」であるとか、「評価疲れ」「評価のための評価」といった批判の声がよく聞かれる。評価の基本は何といっても観察である。いかに一人一人の児童の状況を細かく観察し、変容ぶりを見取るかということである。しかし、観察するには、児童の主体的な活動がなければならないし、主体的な活動のためにはすぐれた教材教具が必要である。そこで、「時間をかけることなくすぐに指導に生かせる評価とは」という観点から評価について考えていくことにする。


 トップページへ ページの先頭へ戻る