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平成15年度
平成16年度

        

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研究のテーマ
 「児童の実態に応じた授業改善と評価」
−自力解決する力の育成(ふくろ作りを通して)−

研究テーマ設定の理由 −自力解決する力の育成−
   一般に、布による製作物の指導においては、児童から「次どうする?」「これでいいの?」というような個々への対応に追われて、一人一人の児童に確実な技能や創意工夫する力を身に付けさせることが困難な状況が見受けられる。児童は一つ一つ作業の指示がないと次に進むことが出来ないことで、製作意欲が薄らいでいく傾向がある。このように指示待ちの受け身での授業スタイルでは、全ての児童に題材での基礎・基本が身に付くとは言い難い。
   従来の一斉指導の中で一人の教師が、作業のペースの違う全ての児童に対応することは困難である。先に進みたい児童を待たせたり、ペースに付いて行けない児童の個別対応が一人の教師では困難となり、どうしても中間の児童のペースで全体を進めざるを得ないのが現状である。個々の児童のペースは一人一人違っているのは当然であり、その違ったペースに教師が対応するための授業改善が必要となる。
   そこで、個々の児童に、自分の力で作り上げようとする態度や、「次はどうするのか」を自分で考え、課題を解決しようとする力を身に付けさせたいと考えた。また、単に知識や技能を身に付けるだけでなく、自分なりの課題をもって自分の力で情報収集し、身に付けている知識や技能を生かして自力解決力の育成を図りたいと考え研究のテーマを設定した。


題材名
 「生活を楽しくするものを作ろう」
−中学生になったら使いたいな−

題材における授業改善のポイント
   今までに小物作り、ウォールポケット、エプロン製作を通して、基本的なミシン操作や手縫いの知識や技能を学習してきているので、この題材では学んだことを生かす喜びを感じさせたいと考えた。身の回りにある布を使った生活に役立つ物を調べることから始め、大きさや形を考え、紙を使って一度作ってみることから、一人一人の作りたい物への「思い」や「願い」を叶えられるようにした。「何のために」「誰のために」「どんな布で」など、一つ一つの課題に対して自分なりの課題意識をもたせるために、また、個性を発揮し主体的な学習を展開するために、本題材の製作学習では同一の教材で指導せず、教材のセレクトを導入し、自分なりの「思い入れ」や「こだわり」をもたせたいと考えた。
   また、技能に合わせた課題選択やコース毎の製作手順が分かりやすいように視聴覚教材を取り入れ、個別のプログラムを計画し、指導することで自分の課題を解決できるよう、個に応じた授業改善にポイントを置いて研究を進めた。

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