具体的な授業改善の工夫 |
★ 教材・教具の工夫 | |
教材のセレクト
自分なりの「思い入れ」や「こだわり」をもたせ、個性を発揮し主体的な学習をするためにはセット教材を使用せず「手さげ型」と「ナップザック型」の2コースから、教材をセレクトさせ、布も自分で好きなものを準備させた。
今までのような、教師からの一方的な製作手順の説明だけではなく、様々な教材・教具を活用した学習方法を組み合わせることにより、児童の自力解決を試みた。 |
|
紙による試作品づくり
製作したい物のおおよその大きさや形などを決めさせるためには、紙などを使って考えたり、計ったりして試行する方法が有効であると考えた。
そこで、布での製作に入る前に、紙をホッチキスでとめ試作品作りを行い、製作手順、ミシンで縫う位置、ゆとりや縫い代の必要性を確認することにより、布での製作がより確実なものになると考えた。 |
|
VTRによる個別対応
ミシンの操作を始め、細かく段階を分けて製作手順を録画したビデオテープを準備しておいた。製作途中で見たい時に誰もが自由にビデオテープで作業手順を確認しながら、教師の力を借りずにペアと協力して、個々のペースで進めていけるように工夫した。 |
★ 指導形態の工夫 ペア学習、グループ学習等、指導形態を工夫することにより、個々の児童が自分達の課題解決に力を合わせて取り組めると考えた。 |
ペア学習(事前アンケートによる実態調査)・・・資料
5年生での家庭科の学習(ミシンによる直線縫い及び手縫いの基礎)を振り返り、事前に実態調査(アンケート)を行った。そのアンケートを基に習熟のレベルを3段階に設定して、同じ習熟程度のペアを作り、ペアで協力して製作を進めた。
|
グループ学習 ・・・資料
アンケートを基に習熟の同じレベルのペアをつくり、2ペアを1グループとして4人のグループで班を編成した。その班の中にミシンの操作(上糸かけ・下糸まき・ボビンのセット)ができる児童を意図的に入れることにより、4人で協力しながらミシンの操作を進めやすくした。
|
座席の配置 ・・・資料
アンケートの自己評価で習熟の程度の高いペア児童を後方にし、不十分なペア児童を前方に置き、教師が常に関わりやすいように配慮した。
|
題材指導計画と評価計画の作成 |
学習指導要領に示す家庭科の目標、学年の目標及び内容を理解し、家庭科の評価の観点及びその趣旨、内容のまとまりごとの評価規準(評価規準の作成、評価方法の工夫改善のための参考資料 国立教育政策研究所)を参考にして、題材目標及び題材の評価規準を設定する。
さらに題材の目標を基に指導計画を考え、毎時間の目標(ねらい)を明確にして評価規準を設定 し具体的な評価方法とともに示すなど、「指導と評価の計画」を作成することが大切である。
|
||||||||
内 容 学習指導要領 家庭科の内容の(3)「生活に役立つ物の製作」 | ||||||||
題材名 「生活を楽しくするものを作ろう」 | ||||||||
内容のまとまりごとの評価規準 (評価規準の作成、評価方法の工夫のための参考資料より 国立教育政策研究所) |
||||||||
題材目標の設定 | ||||||||
(ア) どのようなものが布で作られているか考え、生活の中で製作したものを生かそうとしている。
(家庭生活への関心・意欲・態度) (イ) 形や大きさを考え、工夫して型紙を作り、製作手順を考える。 (生活を創意工夫する能力) (ウ) 縫うところや縫い方、縫う順序に気を付けて製作することができる。 (生活の技能) (エ) 安全に気を付けながら、ミシンを使って製作することができる。 (生活の技能) (オ) 自分が作りたい物の大きさを決め、しるしの付け方や製作の手順、縫い方を理解する。 (家庭生活についての知識・理解) |
||||||||
題材の評価規準の作成 | ||||||||
題材指導計画(全12時間) | ||||||||
授業に役立つ指導計画・評価表の作成・・・資料
学習内容、具体の評価規準等を1枚にまとめておけば指導者も授業がイメージしやすい。また、事 前アンケートの技能の状況が常に把握できる事や、児童の順番をテーブル毎にしてあるので記録もしや
すいと考え資料の表を作成した。
|
||||||||
児童の作業風景 | ||||||||
|