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T 学力診断テスト(国語科)における児童生徒の課題
3 学力診断テスト(国語科)における具体的な課題  
                       
―「書くこと」「話すこと・聞くこと」―
「書くこと」の課題
 ここでは、学力診断テストにおける「書くこと」の課題を次のように整理しました。

◆ 「中心を考えてから書く」力が弱い。
◆  書くことにかかる無答率が高い。

 平成13年度小中学校教育課程実施状況調査報告書の概要にも、「根拠を明確にしながら自分の考えや意見を述べる力が必要である」と指摘されています。上記の課題を克服するために、重点的な指導が必要です。
「書くこと」の改善のポイント
改善のポイントは、次のようになります。

1 文章構成を考えるとともに、文章の中心部分と他の部分との関連を考えるよう指導する。また、段落における事柄と事柄の関係を筋道立てて考えられるよう指導する。
→(「自分の書いた文章を客観的に見直すこと」、「伝えようとする事実や意見などが、十分に書き表されているかどうかを検討すること」など、推敲をすることがもっとも大切です。)

2 「書きたい」「伝えたい」という気持ちを起こさせる題材を工夫し、実際に自分の気持ちや考えを書かせ、他者と交流することで、伝え合う喜びを味 わわせる。
→(「日ごろから身近な出来事に興味・関心や疑問を持ち積極的に 書き表す態度を養うこと」、「誰に伝えるのか、何のために伝えるのかを意識し、日常的に自分の考えや気持ちを文章に表す機会を多く持つこと」が大切です。)

 文化審議会答申では、「小学校段階では『読む・書く』を繰り返し練習」することが重要だとしています。また、国語力育成の【発展期】にあたる中学校段階では、「読むこと」と「書くこと」の関連を図りながら、論理的思考力や表現力を育成することが大切だとしています。文化審議会答申「国語科教育の在り方」にも、小学校段階からの情緒力を身に付けるために「読む」ことが基本になること、論理的思考力を育成するために「書く」ことが中心になることが指摘されています。  
 PISA調査の結果を踏まえた指導改善の方向においても、「考える力を中核として、読む力、書く力を総合的に高めていくプロセスを確立すること」の重要性が指摘されています。
「話すこと・聞くこと」の課題   ここでは、学力診断テストにおける「話すこと・聞くこと」の課題を次のように整理しました。

◆ 話し手の取り上げた話題が、どのような内容であったかを的確にとらえる力が弱い。
◆ 中心の話題をとらえる力が弱い。
「話すこと・聞くこと」の改善のポイント 
改善のポイントは、次のようになります。

1 事実や根拠などに注意しながら、話の内容を正確に聞き取り、全体の主旨がとらえられるよう、「聞く力」を個に応じて段階的に指導する。  

2 メモを利用し、話を正確に聞き取らせたり、意見や考えをまとめたりする 指導を、個に応じて段階的に行う。

 文化審議会答申「国語科と他教科との関係」にも、メモやノ−トをとることの指導の重要性や、的確にメモをとりながら「聞く」ことが大切だと指摘されています。
 







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