※校内委員会は、学校の実態によって組織も運営の仕方も千差万別です。それだけに、どうしていったらよいか悩むところです。よくある質問に、ポイントを絞って答えました。悩んでいないで、まず読んでみてください。 |
校内委員会の運営は、学校の特別支援教育を推進していく上で欠かすことができないものです。特別支援教育コーディネーターは、学校全体としての取り組みにするため、校内委員会の運営について、しっかりとビジョンを持つことが必要です。
Q:校内委員会はどれくらいの頻度で持てばいいでしょうか? |
上手な校内委員会の持ち方として、定例化することと、必要に応じ「さっと」迅速に持つことをおすすめします。
校内委員会が、問題行動への対応委員会になっていませんか。定例化により、常に見通しを持ち、事後対策委員会から問題の未然防止、次の課題に対するアクションを起こせる委員会にすることが大切です。定例化するためには、年度当初より学校の各会議の年間計画に位置づけることが必要です。(年度末に次年度の定例化の提案や確認をしておく。)各学校で定例化のねらいを明確にして、大きな行事の前に、毎月1回○曜日に、学年会の最後の○時から30分等、委員会を形骸化させないことが大切です。
教室内での立ち歩きや飛び出しが目立ってきた、指導方法について保護者から苦情があった等、すぐに対応しなければならない事態も起こります。そんな時、担任の先生任せにせず、「さっと」と、どうしても必要メンバーで委員会を開催し、具体的な対応策を立てます。その場で決断をしなければならないことや外部機関との連携を図ることが必要な場合もあります。コーディネーターは、校長先生(管理職)へ「ほうれんそう」(報告・相談・連絡)をくれぐれも忘れずに。
Q:校内委員会はだれをメンバーにするといいでしょうか? |
校長先生(管理職)には、必ず入っていただきましょう。後のメンバーは、学校の規模や実態に応じて構成しなければならないと思います。心、体、学力の面から具体的な支援方策をだし、実践できるメンバーにすることがポイントです。例えば、障害児学級担任、養護教諭、生徒指導部長、教育相談部長、教科指導研究部長等が望ましいでしょう。話し合う内容により、必要に応じ参加してもらうという柔軟性を持たせておくと、メンバーを多くしても、負担も少なく、機能的な動きができます。
Q:校内委員会を時間内に終わらせるための工夫がありますか? |
構成メンバー多いと、会議が持ちにくい、対応が遅れる、会議時間が長くなるということが起こります。校内委員会の中に、さらに小回りのきく委員会を作り、校内委員会の活性化を図っている学校もあります。
担当者と学年担任で小委員会(ミニケース会議)
(課題の整理・支援方策の立案、検討事項の絞り込み)
→校内委員会(確認、検討) |
そもそも、どういう状態を「校内委員会が機能している」と言えるのでしょうか。支援が必要な子どもに必要な支援が実施できている状態を作ることができる校内委員会は、間違いはなく上手く機能しています。
では、そのような状態は、校内委員会をどのように、運営すると作ることができるのでしょうか。そのためには、校内委員会を交流だけに終わらせない、個別の指導計画の作成だけに終わらせない内容にすることが必要です。支援のための具体的なアクション(小さな事でもいいのです)が起こせる委員会にすることが重要です。「だれが」「いつまでに」、「なにを」「どのように行うか」「その評価をいつ行うか」を明確にしなければなりません。
その際、参加者のメンバー(支援の必要な子どもの関係者)は、自分は「何ができるのか」という視点で話し合いに参加することが大切です。そのポイントさえ押さえておけば、校内委員会は上手く機能します。
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