理数探究科
冠島でのオオミズナギドリ調査 |
令和6年5月24日(金)〜5月26日(日) |
本校理数探究科生徒2名が、冠島でのオオミズナギドリ調査に参加しました。
本校では毎年、希望生徒が舞鶴市や環境省からの特別な許可を得て冠島調査研究会の方々に同行して島に上陸し、オオミズナギドリの標識調査の補助を行いながら、本校生徒の探究テーマである「オオミズナギドリの日周行動」に着目した調査を行っています。(冠島はオオミズナギドリの集団営巣地として国の天然記念物に指定されており、通常上陸は禁止されています。)
無人島である冠島での調査は、タープやテントをはって、自分たちの生活するスペースを作っていくところから始まります。水や食料も現地に運び込んで、生態系を壊さない程度に繁茂している植物を刈り取ったりして生活できる空間を確立します。
その後、夜の調査に向けて調査エリアの下見と準備に行きます。冠島は人の手が入っていない原生林に近い植生で登山道などもありません。あたりはオオミズナギドリの巣穴が多数あり、気をつけながら移動する必要があります。 |
オオミズナギドリが飛び立つ場所から |
夕方になるとオオミズナギドリが帰島前に冠島の周囲を反時計回りに周回する「鳥周り」と呼ばれる現象について、望遠鏡で個体数を計測しました。日によってその個体数のばらつきがあるなど、わかっていないことが多いです。初日は夕暮れ前から観測されるオオミズナギドリが大変多く、集中力を要する調査となりました。 |
カウント調査をおこなっています |
夜になると冠島調査研究会の標識調査の補助を行いました。区画内にいるオオミズナギドリを手で捕まえ、足にリングを付けたり、リングの文字を読み取り記録したりします。これらのデータは標識調査の管理を行っている山階鳥類研究所で今後保管されていきます。 |
たくさんのオオミズナギドリが島に帰ってきました |
オオミズナギドリを捕獲し、足環を装着します |
冠島調査には、植物が専門家の方、環境省の方など様々な背景を持たれた方が同行されています。調査の合間には冠島をめぐる様々な視点でのお話を聴かせていただくことができました。
本校は今後、得られたデータをまとめ、考察し、発表したり、体験を通じて感じた舞鶴の自然の素晴らしさについて広く伝えていく活動を行います。
今回の活動に協力していただいた舞鶴市の皆様、海上自衛隊の皆様、冠島調査研究会の方々、ありがとうございました。 |
海上自衛隊の皆様、輸送支援ありがとうございました |