校長先生からは次の話がありました。
みなさん、おはようございます。
約4カ月、長丁場の2学期でしたが、本日、無事に終業式を迎えることができたこと、大変うれしく思っています。
今年になり、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類に移行したことで、2学期に予定されていた大きな学校行事を本来に近い形で実施することができました。
9月の学校祭では、クラスごとに発表や展示を行った文化祭、5つの団編制で競技や応援発表を競った体育祭、どちらとも、皆さんの笑顔、その笑顔にたどり着くまでの苦労、込められた思いを感じ取ることができました。本日配られるPTAだよりには、学校祭で活躍した、多くのリーダーたちの感謝の思い、来年度への期待の言葉が記されています。しっかりと読んでください。
今年で49回目となった伝統の提言コンテストも、校内放送ではなく、対面で実施することができました。西高生全員が学校生活や身のまわりのできごと、生き方への提言を行い、自分の考えを文章にすることで新たな気づきが得られたのではないでしょうか。代表9名の思いを巡らせた堂々とした提言は、来年の第50回記念大会への期待を抱かせるものでした。
12月の2年生研修旅行は久しぶりに沖縄での学びとなりました。約200名での3泊4日の日程の中で、平和学習、マリン体験、研修旅行委員が企画したレクリエーションなどを充分に楽しめたのではないかと思います。
さて、学校では、なぜ、そういった行事が行われるのでしょうか。単に思い出作りのためだけではありません。
私は、コミュニケーション能力、責任感や忍耐力、思いやりなどの非認知能力を育むためだと考えています。もちろん、行事に取り組む生徒も先生も、それらの育成を強く意識しているわけではないと思います。校内はもちろんですが学校外や異年齢の人と新しい人間関係を作る、自分の役割に粘り強く取り組んで責任を果たす、集団で取り組む中で周囲に配慮ある行動をとる、といったことが非認知能力を育みます。学校は、学力や運動能力だけを育む場ではなく、様々な力を身に付ける場所なのです。
現在、働く上で求められる力は、注意深さ、真面目さ、読み・書き・計算等と言われますが、2050年には問題発見力、的確な予測、革新性(新たなモノ、サービス、方法等を作り出す力)等に変わると予測されています。もちろん、激変の時代ですので、その予測どおりになるとは限りませんが、みなさんには各時代を生き抜くための様々な力を身に付けてほしいと願っています。現状維持は後退です。現状維持バイアスに陥ることなく、新しい力を身に付ける場面を大切にしましょう。
先ほど述べた他にも、2学期はいろいろな行事がありました。西高生が行事を楽しみ、躍動する姿をホームページなどでたくさん発信することができ、保護者等、同窓会、地域のみなさまにたくさん紹介することができました。新聞やホームページで西高生の活躍を見て、西高生を応援するために高価な品を寄贈いただいた同窓生の方々への感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。
さて、3年生のみなさんへ。既に希望進路合格を果たしたみなさん、本当におめでとう。卒業までに何ができるか、どんな力を身に付けるか、考えてみてください。これから一般入試に挑戦するみなさん、粘り強く頑張りましょう。まだまだ伸びます。目標に向かって集中力を高め、悔いを残さないよう勉学に打ち込んでください。みなさんの先輩たちの中には、3年冬休みの追い上げで大逆転劇を演じた人がたくさんいます。次はみなさんの番です。
1・2年生のみなさんは、先輩たちの姿をよく見て、先輩からたくさんの話を聞き、自分の希望進路の実現に向けて、参考にしてほしいと思います。
令和5年も残り少なくなってきました。健康に留意し、交通安全を心がけて、来る年を、みんなが新たな決意で迎えられることを願って式辞とします。
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