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「夢をかなえる場所がここにある」「勉強も、部活も、全部。」 京都府立西舞鶴高等学校

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令和4年度3学期終業式
令和5年3月20日
 
 3月20日、終業式が行われました。

校長式辞
 校長先生からは次のような話がありました。

 令和4年度の教育課程として計画していた行事も本日をもってすべて終了となります。お疲れ様でした。
 3月1日、西高第75回生としてこの体育館から巣立っていった先輩たちに替わり、早くも明後日には後輩となる人たちがここに集まってくる。そして、みなさんたちもまた、押し上げられるように一つ上の学年に進んでいくことになりますね。 こうして3分の1が入れ替わり繋げていく西高生たちのリレーを、今年も中庭の「舞女の梅」は紅白の花を咲かせて見守り、その奥の「双穹会の桜」も蕾をはち切れんばかりに膨らませ、春の到来を告げています。

 さて、今年の桜の開花は観測史上最も早いと天気コーナーで伝える気象予報士さんのこぼれ話によると、桜の花芽は開花する前年の夏頃には既にできていて、秋に葉っぱが落ちると栄養を蓄えるために一旦成長を止め休眠状態に入って年を越す。そして、厳しい冬の寒さにさらされた後に気温がぐっと上がった段階で眠りから目覚めて成長を再開する。この目覚めのことを「休眠打破」と呼ぶそうです。
 その後、気温の上昇にともなって開花に向かう花芽には「600℃の法則」なるものがあって、おおよそ2月1 日から数えて日々の最高気温の合計が600℃になる頃に開花を迎えるとのこと。
 暖冬で暖かい日が続けば早く咲きそうに思いがちですが、実はそうでもなく、厳しい寒さもないと目覚めが悪くなり開花も遅れるという桜の開花メカニズムは、どこか人の成長過程とも似ていますね。

 ところで、私は「休眠打破」を過ぎ花芽勢いづく桜の木を見ると、決まって、大岡信さんの随筆『言葉の力』の一節が脳裡に浮かんでくるのです。少し長くなりますが、みなさんにも紹介したいと思います。
 「京都の嵯峨に住む染織家志村ふくみさんの仕事場で話していたおり、志村さんがなんとも美しい桜色に染まった糸で織った着物を見せてくれた。そのピンクは淡いようでいて、しかも燃えるような強さを内に秘め、はなやかで、しかも深く落ち着いている色だった。その美しさは目と心を吸い込むように感じられた。
 「この色は何から取り出したんですか」  「桜からです」と志村さんは答えた。
 素人の気安さで、私はすぐに桜の花びらを煮詰めて色を取り出したものだろうと思った。実際はこれは桜の皮から取り出した色なのだった。あの黒っぽいごつごつした桜の皮からこの美しいピンクの色が取れるのだという。
 志村さんは続いてこう教えてくれた。この桜色は一年中どの季節でもとれるわけではない。桜の花が咲く直前のころ、山の桜の皮をもらってきて染めると、こんな上気したような、えもいわれぬ色が取り出せるのだ、と。
 私はその話を聞いて、体が一瞬ゆらぐような不思議な感じにおそわれた。春先、間もなく花となって咲き出でようとしている桜の木が、花びらだけでなく、木全体で懸命になって最上のピンクの色になろうとしている姿が、私の脳裡にゆらめいたからである。花びらのピンクは幹のピンクであり、樹皮のピンクであり、樹液のピンクであった。桜は全身で春のピンクに色づいていて、花びらはいわばそれらのピンクが、ほんの先端だけ姿を出したものにすぎなかった。(後略)」

 今、この壇上からフロアを眺めていると、みなさん一人一人が桜の花芽のように見えてきます。未だ何者にもなっていないけれど、何者にでもなれる未来の可能性をみんなその内に秘めている。西高で過ごす青年前期、心のなかに疾風怒濤が吹き荒れる日もあるでしょうが、その喜怒哀楽のすべては「休眠打破」し開花に向かうエネルギーとなってあなたを支えてくれる。巷では、チャットGPTなる対話型 AIの登場で働き方や学び方に大きな変革が起きつつあるけれど、みなさんそれぞれの瑞々しい感性は決して他のものが取って代わることができないものです。コロナ禍のように厳しい場面に出くわそうとも、今を大切に感じとって、青春を謳歌してください。そして、たくさんの出会いと感動を重ねて成長し、それぞれの芽から花を咲かせてください。みなさんの今後の活躍を祈りつつ、私からの話はこれで終わりとします。

 教務部長訓話
 教務部長からは次のような話がありました。
 今回の通知表は1年間を通じた成績となっています。学業との両立など、思い描いた高校生活を送れたでしょうか。来年度、よい1年となるようにしましょう。
 世間では2月のロケット発射中止を受けて、記者会見の席で「失敗したのか」という声が上がっていたり、SNSで話題になったりしていました。新しいことを始める際には失敗はつきものです。失敗したときには大きなダメージを受け、一人で立ち上がれず諦めてしまう人もいるでしょう。そんな時、周りが声をかけるなど、集団の力があれば、次へ進む自信が湧く人もいると思います。西高も全員が挑戦を諦めず、いつでも支え合う集団であってほしいと思います。楽しいことだけではなく辛いこともあるかもしませんが、新しいことに挑戦していきましょう。

生徒指導部長訓話
 生徒指導部長からは次のような話がありました。
 4月の始業式では「当たり前のことを当たり前にしよう」と話しました。今年度できた人もできなかった人も新たな目標を立てて、4月からがんばってください。明日から春休みになりますが、自転車事故等ないように、ルールを守って怪我のないように過ごしましょう。ところで、コミュニケーションを上手くとる秘けつは「話し方」よりも「聞き方」にあるそうです。聞き上手は、相手に自分の意見を押しつけない、相手の話を遮らないなど、いつくかポイントがあるそうです。4月から新しい出会いもあるでしょう。私も実践したいと思います。
伝達表彰
 空手道の京都大会において優秀な成績を収めた1年生の柿本さんが表彰されました。6月に開催される全日本グランドチャンピオン決定戦少年少女空手道選手権大会に出場します。
 

今年度最後のLHRでは、担任・副担任のあいさつの後、通知表が手渡されました。

バナースペース













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