「子どもいきいきサポート推進プラン」(中間案)に係る
パブリックコメントの要旨及びこれに対する府の考え方

不登校総合対策
項目 意見の要旨 府の考え方
「相談室等における学習支援や相談活動」の充実について
○「心の居場所サポーター」は相談室登校の子どもたちにとって心の支えであり、非常に大切な役割を持っている。小中学校への配置の拡充など今後も充実を望む。
 
○学校には行っていても教室に入れず、保健室や相談室などに行く子どもの話を聞く。そんな子のための心の居場所サポート事業は画期的である。一層の充実をお願いしたい。
□すべての児童生徒が豊かな心をもち、たくましく生き、生涯にわたって学び続ける基盤を培うという観点に立って、小学校から高等学校までの12年間を見据えた不登校の解決に向けて総合的な取組を推進しています。
  その中で、学校には登校できるが教室には入れない児童生徒に対して小中学校では、心の居場所となる相談室等において、学習支援や相談活動を行う「心の居場所サポーター」の効果的な活用を図るとともに、高等学校においても、同様の支援について検討を進め、児童生徒の社会的自立に向けて取り組んでいきたいと考えています。
「学校と民間施設との協働の促進」について
○民間施設に通っても、学校を卒業するのと同じように扱うことが大切である。

○民間施設との連携事業が、子どもの学ぶ意欲の高まりにつながっている。
  民間施設には公立学校の教員の研修の場となる施設もあり、活用をとおして教員の資質向上を図り、民間施設への理解を広げるとよい。

○民間施設での活動が更に充実するような支援が必要である。
□平成17年度からは「民間施設連携支援事業」を実施しており、民間施設との連携に取り組んでいます。
 平成18年度の体験活動プログラムの調査研究の実施状況を踏まえ、民間施設における体験活動事業の更なる充実や、民間施設で学校復帰に向けて懸命に努力している児童生徒の社会的自立につなげていくための学校と民間施設の協働の取組をより一層支援していきたいと考えています。
「家庭学習への支援の強化」について

○ITを活用した学習支援は、一度学校から離れてしまった子どもがもう一度学校とつながっていこうするきっかけになると思う。積極的に取り組んでもらいたい。

○不登校の取組が充実していくことはよいことである。I T活用は人との関わりを大切にすることが必要であり、コンピュータだけに向き合っていては本当の解決にならないと思う。
□ITを活用することで、家庭にひきこもり傾向のある児童生徒が、自分のペースでの学習を通じて自信をとりもどし、学校、社会へ目を向ける一助となるよう実施しているものです。
  今後も家庭訪問による相談活動や学習支援とあわせてITを活用し、メールによる相談や学習教材の提供による家庭学習の支援など、児童生徒が学校復帰を目指す取組をすすめながら、社会的な自立を支援する効果的な方策について調査研究を行っていきたいと考えています。
「相談体制・機能」の充実について ○全中学校にスクールカウンセラーの配置がなされ相談体制が充実した。更に、中学校・高等学校へのスクールカウンセラーの配置と拡充をお願いしたい。

○子どもが「スクールカウンセラーに話を聞いてもらえることが嬉しい。」と話していた。1週間に一度ではなく、いつでも相談できるようにしてもらいたい。

○中学校、高等学校へのスクールカウンセラーの配置は必要であるが、それでは遅いように思う。中学校、高等学校での不登校を減らすために小学校への配置拡充が必要である。
□児童生徒の不登校になる要因・背景は多様で複雑化していることから、「心の専門家」であり臨床心理士の資格を有するスクールカウンセラーへ多くの相談が寄せられています。スクールカウンセラーは、児童生徒へのカウンセリング、保護者への相談・助言の他、教職員への助言等を通じて学校における相談体制の充実にも大きな効果があると認識しています。
  今後は全中学校へのスクールカウンセラーの配置による相談活動の充実を図る他、高等学校でも配置の拡充を検討するなど、学校での相談機能の充実に努めていきたいと考えています。
  また、学校で教育相談体制の中核となる、教員の養成にも努めていきたいと考えています。
高等学校における柔軟な教育システムの構築について ○長期欠席者特別入学者選抜は私学しか道のなかった不登校生徒への新たな希望として期待している。さらに、施策の拡充を望む。

○長期欠席者特別入学者選抜をすべての高等学校で実施することが望ましい。

○高等学校には不登校の生徒以外にも、中途退学したり進級できなかったりする実態がある。今の学校のシステムになじめない、これらの子も含めて救えるようなシステムになるとよい。
□長期欠席者特別入学者選抜は、平成18年度から初めて実施した制度であり、入学した生徒の状況や今後の志願状況を踏まえて、効果や課題をよく検証する必要があります。その上で、必要に応じて、制度の改善や見直しを検討していきたいと考えています。

□高等学校の柔軟な教育システムについては、有識者等で構成する「柔軟な教育システムに係る懇談会」から、本年12月に「まとめ」をいただきました。その中で、不登校に限らず様々な理由で、学校になじみにくい生徒に、確かな学力と社会性を身に付けさせるため、教育課程や指導形態等を弾力化し、サポート体制を充実させることが提言されています。
  今後、この「まとめ」を踏まえ、具体化へ向けた検討を進めます。




意見募集結果 子どもいきいきサポート推進プラン プランの検討経過と検討委員メンバー


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