1 研究の目的
児童の「学び力」の向上を図る。そのため、学習の意欲を高めること、
学力の土台となる国語力の育成を図ること、生涯学び続ける基盤となる
読書活動を充実すること、学習基盤を整えることを柱とした研究実践に取り
組むことにより確かな学力の向上を目指す。
2 研究主題
子どもの学び力を育てる 〜おはなし大好き、学び合い、わかる授業〜
3 主題設定の理由
本校では、生涯にわたって学び続ける基盤を培う小学校教育の役割を
深く認識し、全ての子どもに基礎・基本の力の確実な定着を図るべく、日
々の教育活動を展開している。
本校では、昨年度までの研究主題を「子どもの学び力を育てる」として
国語科を中心に学ぶ意欲の向上と基礎的基本的な学力の定着を、キャリア
教育の推進とともに図ってきた。児童は、自分の考えを持ち、それを書き表
すことには一定の力がついてきた。しかし、それを全体の場で発表し、友達
の考えを聞いて、自分の意見が変わったり、自分の考えを広げ深める力は
まだ十分に身に付いていない。また、自分の考えを表現し考えを深められ
る児童と自分の考えを持ちにくい児童の二極化の傾向が見られる。児童の
学び力の向上は、まず教師の授業力によって達成されるものであり、単元計
画や1時間の授業の流れを形式化し、授業の基本的なスタイルを形成する
ことを目指し、「大正『分かり高まる読み』への指導の手引き」を作成した。
しかし、それを教師全員が踏襲し日々の授業に生かすところまではは至って
いない。
そこで、今年度は「大正『分かり高まる読み』への指導の手引き」に沿って
国語科の授業を進め、手引きを検証することで国語科の授業力を高めてい
きたい。また、1時間の授業では、自分の考えを話し、話者に自分の考えを
伝え返すことにより読む力を深める学び合いの学習を大切にしたい。さらに、
児童の学ぶ意欲を高め、学力の向上を図りたい。
キャリア教育の推進により、目標を持って生活し、自己を向上させようと
前向きに学習や学校生活に取り組む児童を育てたい。そのことを授業にも
つなげ、学力の定着・向上にもつなげたい。
本年度は、読書活動をさらに充実させ、児童の読みの世界を広げ、「読む
ことが楽しい」児童を育て生涯読書につなげたい。また、読書活動を通して
抵抗なく文章を読み進めることができる児童を育てたい。
4 研究仮説
@ 教師の授業力を高めれば児童の実態に応じた手立てをとることができ、
言葉の働きに着目した読みをさせれば児童に確かに読む力を付けることが
でき、国語力を高めることができるであろう。さらに、学び合う授業を展開し
伝え合うことが活発になれば、話すことに意欲的になり、考えが深まり、主
体的に学びに向かうことができ、学力が高まるであろう。
A キャリア教育を推進することにより、学ぼうとする力や先を見通す力が
高まり、学ぶ力も高まるであろう。
B 生活習慣を含めた学習基盤を整えることにより、学習意欲が高まり、
学び力が高まるであろう。
C 読書活動を充実すれば、本が好きな児童が育ち、思考が深まったり、
読むことに抵抗なく取り組めたりできる児童を育てることができるであろう。
子どもの学び力を育てる
〜おはなし大好き、学び合い、分かる授業〜