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「サポートマニュアル」について

 ノーマライーゼーションの進展により、障害のある人に対する社会的な受け止めや対応が大きく変化しています。そのことは全ての人にとっても住みやすい社会づくりとして発展をしています。
 この理念は、教育においても、一人一人の子どもたちの発達課題に照らした教育を援助する、即ち個々の教育的ニーズに対応した教育の在り方として問われています。
 学校では、配慮を必要とする子どもたちの教育的ニーズを細かく把握し、課題を実践に生かすための検討が進みつつあります。従来、等質の授業を基本とする中で、学習の定着がはかれず指導のしにくい子どもとして受け止められたり、教育方法や内容に検討が加えられずにきたことで、学習が遅れ登校を渋ったり、友だち同士でのコミュニケーションが困難なためにいじめにあったり、不登校を体験するなど、苦しんできた子どもが多くいます。
 さらには、子どもたちの特性が生かされないまま進路選択をし、苦労をしているケースも聞かれます。
 しかし、ここ十数年の調査や研究、検討が進む中、子どもたちへの学びの方法や援助について多くのことが分かってきました。そして、個々の子どもたちのニーズに対応した指導方法や内容の工夫により学習が定着することが分かってきました。
 そのことは、特別な支援を必要とする子どもたちとして明らかにされ、今後の在り方についての方向性が提示されました。
 平成13年1月に「21世紀の特殊教育の在り方について」の最終報告がされ、平成15年3月には「今後の特別支援教育の在り方について」の最終報告が出されました。
 その中では、従来の障害児教育の在り方とあわせて、通常の学級で気になる子どもたちへの教育の在り方や、今後の地域での教育の在り方、さらには、盲・聾・養護学校の今後の在り方等、大きく意識を改革して取り組むことへの重要性が示されています。
 通常の学級で、気になるサインを発する子どもたちへの対応を模索し始めた担任の先生たちは、何かを援助したいのだが具体的にどうすればよいのか悩んでいる、配慮を必要とする子どもたちに対し特別高い専門性が必要とは思わないが、自信が持てずに不安ばかりが先立つと、聞くことがあります。
 まさしくそういった学校現場の声にサポートしたいと考えたのが、このサポートマニュアルです。
 気になる子どものサインの実態をしっかりと把握し、アセスメントをして指導仮説を立て具体的に対応をしてみてください。子どもたちのサインの中には、LD、ADHD、高機能自閉症への理解や対応の視点で受け止めると教育効果も上がり、本人たちも学習に打ち込める場合もあります。そういった対応を必要とする子どもたちへの具体的な手立てのアドバイスがサポートマニュアルです。
 これは、先ず担任が子どもたちのサインに気付き、適切な実態把握に基づきアセスメントをする中で指導仮説を立て、次に具体的な指導方法や手立てを考える内容となっています。そして、指導仮説が立てれば、具体的な対応を考えるいくつかの手立てを事例として掲載していますので指導に生かせてください。なお、資料化しやすいようにPDF版も併せて掲載しておりますので、校内研修等で活用してください。なお、資料化しやすいようにPDF版も併せて掲載しておりますので、校内研修等で活用してください。
 多くの先生方に活用をしていただき、御意見をもとに内容を充実させていきたいと考えていますのでよろしくお願いします。

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