69歳、高校生活満喫してます。  鳥羽高定時制に合格、南区の女性

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教室で学ぶ斉藤さん。どの教科も真剣な表情で授業に聞き入る(京都市南区・鳥羽高定時制)

 京都市南区の斉藤夕里子さん(69)が今春、鳥羽高定時制に入学し高校生活をスタートさせた。中学卒業後、家庭の事情で高校進学を断念し、結婚後は夫の飲食店を手伝っていたが、昨夏、京都府立高の定時制で設けている成人特別入学者選抜を知り入試に挑戦した。「高校卒業にあこがれていた。この年になり夢が現実になりそう」と連日、真剣に授業に臨んでいる。

 ■家庭事情で進学断念…成人特別選抜に挑戦

 斉藤さんは7人きょうだいの5女。幼いころは体が弱く1年遅れで地元の東和小、陶化中で学んだ。厳しい家計や体調を考え、1年下の弟の進路を優先して進学をあきらめた。

 その後、実家で家事に専念し母を助けた。35歳で結婚、出産し、3年前に閉店するまで夫とともに飲食店を支えた。料理好きで調理師やふぐ処理師の資格を取得したが、その時なりたかった栄養士は高校卒業の条件があり、資格が取れなかった。

 ■同級生に「学ぶ大切さ伝えたい」

 高校に行きたい思いはずっと持っていた。昨年8月、府内の公立高入試要項で作文と面接で合否判定する成人特別入学者選抜の新聞記事が目に入った。「わたしのための制度だ」と迷わず鳥羽高定時制に連絡した。「体力のあるうちに学校に行きたい。駄目なら仕方ない」と決心した。一番の理解者である夫の協力を得て念願の高校合格を果たした。

 4月9日の入学式は新入生代表で決意表明した。1カ月が過ぎ、斉藤さんは緊張とともに楽しい学校生活を送っている。「先生の話を聞いて板書をノートに書き写すと時間があっという間にたつ。孫のような同級生と深くかかわり、学ぶことの大切さを伝えたい」と話す。