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南八幡高校の沿革 

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創立20周年によせて

                         校長 小田垣勉     
 南八幡高校は今年、創立二十周年という節目の年を迎えました。昭和五十八年四月八日に第一回の
入学式が挙行され、商業科一クラス、普通科四クラス、計二百二十一名の生徒が入学して本校の教育
活動はスタートしました。
 以来、二十年間、一貫して 「友情」・「情熱」・「実践」の教育方針に基づき、知・徳・体の
調和のとれた二十一世紀を担う人材の育成を目指して、保護者や地域とともに歩み続け、これまでに
五千百四十五名の卒業生を送り出してきました。卒業生は現在、社会の様々な分野で活躍されている
ところです。長引く不況の影響で、就職氷河ともいわれる高校生の昨今の厳しい就職戦線にあって、
「南八幡の卒業生が頑張ってくれているので」と、毎年本校に求人票を送っていただける企業がある
ことに、改めて本校の教育活動が多くの卒業生によって支えられていることを実感しています。
 本校のこれまでの二十年間の歩みを振り返ったとき、生徒急増期の昭和の時代と生徒急減期の平成
の時代の、二つの時代に大きく分かれるように思います。入学生徒数は、昭和六十三年に迎えた第六
期生の十一クラス、五百十六名をピークにその後は徐々に減り続け、本年迎えた第二十期生が四クラ
ス、百三十八名でしたので、現在の全校生徒数よりもはるかに多い生徒が、ピーク時には一つの学年
に在籍していたことになります。
 私自身は昭和五十八年の開校以来六年間本校に勤務していましたので、前半の生徒急増期と本校で
の勤務歴がちょうど重なることになります。開校当時は、現在の第三棟はまだ建設されていませんし
たので、職員室からの眺めが大変良かったことが印象に残っています。校歌にも歌われていますよう
に、学校の背景には美濃山の竹林が、前景には内里の田園風景がそれぞれ広がり、自然の変化、季節
の移り変わりを敏感に感じることのできる、学習環境としては誠に申し分のない場所に本校は位置し
ています。すばらしい環境の中ですばらしい教育実践を進めようと、少ない教職員ではありましたが
毎日遅くまで議論を繰り返しながら、生徒と教職員が一体となって様々な新しい取り組みを進めてい
ったことが今では懐かしい思い出となっています。
 平成三年度入学生より、それまでの商業科をオフィス情報科及び流通マネージメント科に学科改編
し現在の形となりましたが、少子化の進行に伴ってこの頃より入学生徒数はしだいに減少を続けるよ
うになりました。少子化とともに、生徒の個性化・多様化への対応が府立学校の共通の課題となる中
で、特色ある学校づくりに向けて各学校の模索が続きました。今、府立学校の在り方が、大きな注目
を浴びるところとなっています。
 そうした中で本校の普通科は、平成十五年度四月より京都府初の「総合選択制」に改編され、より
生徒の進路希望を実現させやすい魅力ある姿で生徒を募集することになりました。また、専門学科の
オフィス情報科及び流通マネージメント科についても、社会の変化に適切に対応させながら、教育内
容の一層の充実を図っているところです。南八幡高校は創立二十周年を節目として、社会の変化とと
もに、今大きく変わろうとしています。
 今後、学校改革を強力に推し進め、中学生にとっては行きたい学校に、地域社会からは期待される
学校にしていくために、生徒と教職員が一体となって新しい学校づくりに取り組んだ開校当初のあの
熱い思いに立ち返りながら、南八幡高校の新たな歴史を切り拓いていきたいと考えています。

          

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