来たれ!盲学校へ 〜視覚障害者の限りない自立をめざして〜

 

校長の目指す学校像

 京都府立盲学校は、明治11年に我が国最初の障害者のための公教育の場として開校され、今年で129年目を迎える歴史と伝統ある学校です。本校の資料室には、草創期からの日本の視覚障害教育のあゆみを伝えるかけがえのない資・史料が数多く所蔵されています。
 今、障害児教育は「場の教育から個々の教育的ニーズに基づく」特別支援教育への展望が示され更なる飛躍が期されようとしています。
 今こそ、本校が積み上げてきた視覚障害教育の専門性を発揮し、視覚障害者の真の自立と社会参加の基盤を培う学校として発展して行くときなのです。
 そのためには、様々な教材教具の工夫や視覚補助具等を用いて「見えない・見えにくい」ことに起因する困難の軽減・克服のサポートを行い、小・中・高等学校と同等あるいはそれ以上の教育を行うことにあくなき探求心を持ち続ける学校組織をつくりあげることが不可欠であると考えています。

 本校には、現在、幼稚部から高等部、更には専攻科を備え、舞鶴には分校(幼稚部・小学部)を設置しています。

(拡大文字、点字使用の生徒がここ数年続けて四年生大学に進学をしています。)

 また、京都府域全体の視覚障害教育のセンターとしての役割を果たすため、「視援教育相談室」を設置し地域の学校等に通う視覚障害のある幼児・児童・生徒や保護者及び担当者等に対する支援を積極的に行っています。

 (盲学校や視覚に障害のある児童生徒の在籍校にての教育相談や、通常の学校に出向いて視覚障害についての理解啓発活動を行っています。)
 
校長の求める教職員像

 京都府で唯一の視覚障害のある幼児・児童・生徒の未来を担う教育機関として、次のような人材を望みます。

(1) 視覚に障害のある人とのつながりを通して、自らを見つめ直し、更なる前進を続けようと
   いう謙虚さと努力心旺盛な方


(2) 残存する視覚を最大限活かした教科指導を追求してみようという探求心旺盛な方

○弱視教育の基本は、「見ることにいかに労力をかけさせないかの工夫」である。

(3) 視覚にたよらない教科指導を追求してみようという探求心旺盛な方

○「小・中・高等学校と同等の教科教育を行う」こととは、視覚に頼らずに、教科の目標を達成することであり、そのためには、小・中・高等学校の教科教育を形どおりに教えるのではなく、教科の指導内容の本質を踏まえることが不可 欠である。なぜなら、小・中・高等学校の教科教育は、大勢の子どもを一斉に 指導することが前提に構成されており、教科書など視覚中心にならざるを得ない。

○従って、盲学校では、指導目標を考えるよりどころは、教科書ではなく、小・中・高等学校の学習指導要領の各教科の「目標」である。その「目標」を達 成するために、どうすればいいかを考えれば、盲学校における教材や授業展開 が見えてくるのではないかと考えるからである。

○ご承知の通り、特殊教育は教育内容が特殊なのではなく、教育方法や教育手段 が特殊なのであり、目指すところは同じなのである。そして、この特殊な教育方法・教育手段を考え出すところにおもしろみとやりがいがあるのである。


 以上が校長の思いであります。どうか、意に賛同いただき、自らの指導力に磨きをかけ「伝統ある京盲の教育」の発展に寄与してやろうという旺盛な意欲と探求心をお持ちの方、積極的な御応募をお待ちしています。



創設者 古河太四郎
 

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