3年生海洋科学科
6月集中実習
海洋科学科では「京都府の漁業を活性化するにはどのような取組をすればよいか。」「未利用資源をどのように活用するか。」という大きな研究テーマを掲げ、これらの研究を通じて、大学に進学し、その後に対応する力を身に付けるために、10日間の実習に取り組みました。
刺網漁業実習・漁業士交流会
京都府漁業士会の御協力により、舞鶴市竜宮浜周辺で刺網漁業実習を行いました。漁業士の方の指導の下、カワハギや小型のマダイなどが漁獲できました。漁獲物は未利用水産物活用の研究材料としていただきました。意見交流会では、漁業の魅力や課題などについて語っていただきました。
刺網漁業実習でいただいた漁獲物や、4月の底曳網実習で漁獲し、冷凍保管しておいたサメ類やニギスなどを用いて、食品製造の実習を行いました。その結果をまとめて、学習・研究成果中間発表会で発表することができました。
水分定量実験と宮津市清掃工場・リサイクルセンター見学
食品や厨芥に含まれる水分を測定しました。魚類(マダイ・トビウオ)、畜産(鶏肉)、野菜(ジャガイモ、ハクサイ)について測定しましたが、すべて70%以上の水分を含んでおり、予想以上に多いことがわかりました。
同時に、電子天秤や電気定温乾燥機、デシケータなどの器具の扱い方を学びました。
また、宮津市清掃工場・リサイクルセンターでは、ゴミ処理の現状や課題について講義を受け、リサイクルセンターを見学させていただきました。水分の多い生ゴミを燃やすためには化石燃料が必要であること、宮津市における二酸化炭素の排出量などを学びました。
滋賀県立大学 環境科学部・近畿大学 農学部 訪問
滋賀県立大学 環境科学部では、三田村 緒佐武 教授より、大学の概要や琵琶湖の環境や人と生物の共存などについての講義を受けました。
また、近畿大学 農学部では、宮下 盛 教授より、マグロの完全養殖についての講義と、水産学科すべての研究室の先生から研究の概要の説明を受けました。本校卒業生との懇談も参考になりました。
専門研究施設 訪問
神戸市立須磨水族園バックヤード見学では、飼育員の方から、業務内容の紹介をしていただき、水族館でも水生生物の生態や餌の研究を本格的に行っていることを知りました。
滋賀県醒井養鱒場では、ニジマス養殖についての講義を受けました。所狭しと養殖されるマス類に圧倒されました。バイオテクノロジー技術が不可欠で、品種改良が進んでいることなどを学びました。また、給餌も体験させていただきました。
京都府立海洋センターでは、京都府の海洋環境と、海洋生物との関係、ホンダワラの種苗生産や本校も取り組んでいるトリガイの種苗生産などについて説明をしていただきました。
(独)水産総合研究センター宮津栽培漁業センターでは、国レベルで推進されている栽培漁業の現状や今後の展望、アカアマダイを中心とする魚類育成施設の見学などをお世話になりました。