1 主題
生きてはたらく読解力を育てる
〜説明的文章に向き合い、書くことを大切にしながら〜
2 主題設定の理由
本校では、「生きてはたらく読解力」とは、国語科で身につけた読み取る力を他教科・領域、日常の生活の中で活用できる力と捉え、読んで書いてある内容を理解する力(読む力)、読んでわかったことをまとめる力(書く力)、わかったことをみんなに伝える力(話す・聞く力)を身に付けさせることが必要であり、そのためには、読み方の基本的な技能を身につけ、まとめ方のスキルを行うことが必要であると考える。それらに適した教材として説明的な文章を取り上げた。昨年度は、学習の手引きを作成し、指導計画の中に一人学びの時間も組み込み、学年の目標に照らし読解の基礎・基本を系統的に指導した。また、課題を設定し、一人学び、みんな学びを通して課題解決に迫り、わかったことや自分の考えなどを、書く視点を明確にし、書く量や字数を決めてまとめたり、筆者の書きぶりをまねて自分の課題について調べて分かったことを書いたりするなど、「書く」ことも大切にして取り組んできた。その成果として「読む力」や「書く力」は付いてきたが、人の話をしっかり聞いたり、相手にわかりやすく話したりする力が不十分であり、国語科の時間に身に付けた読む力や書く力をさらに向上させるとともに、いろいろな場面で使えるようにすることが大きな課題となってきた。本年度も、書くことを大切にしながら説明的な文章の読解力を身に付けさせ、いろいろな場面で学んだ力が活用できるように昨年度の取組をさらに充実発展させていきたい。また、学びの基盤は、一人一人が認め合える学級経営、学校経営であり、人も自分も大切にできる子、しっかり聞いて・しっかり話す子を育てることである。この基盤作りをも大切にしながら、一人一人に自分の考えを持たせ、伝え合い・高まり合える授業作りにつなげていきたい。
3 目指す子ども像
しっかり聞く子 しっかり話す子 しっかり書く子
4 重点目標
◎ 伝え合い高まり合える授業作り・・・「一人学び」と「みんな学び」の融合
◎ 豊かな言語感覚を養う環境作り
◎ 「学びのあいうえお」の習得
・ 聞き方 あ:相手の顔を見て い:一生懸命に う:うなづきながら
え:笑顔で お:おしまいまで聞く
・ 話し方 あ:明るい声で い:急がずに う:うんと(わかりやすく)
え:笑顔で お:おしまいまで話す
5 研究方法
(1) 説明的な文章を通して研究を進める。
(2) 事前研、公開授業(各学年1回)、事後研を実施する。
(3) 事前研として低・中・高学年で教材研究をはじめ、一人学びの方法や
ワークシート、日常的な指導などについてグループ研究を行う。
(4) 講師を招聘し、積極的に研修を努める。
(5) 学期ごとに、各学年の指導のまとめを行い、成果と課題を明らかにし、
次学期につないでいく。
(6) 研修報告を行い、お互いに学び合うとともに授業改善に努める。
(7) 京都府総合教育センターや教育委員会などから配布されている「京の国語力の向上のための国語科カリキュラム改善資料」や「京 の国語力向上のための指導資料」、出前講座などを十分に活用する。
6 研究を進める上で
(1) 指導のねらいを明確にし、日々の授業実践を行う。
(子どもの実態から児童に付けたい力を明確にする。)
(2) 国語力の向上を目指し、他教科との関連を図る。
(話す、聞く、話し合う、読解力の活用など)
(3) 日常的な場面での話し方(話型)指導も大切にする。
(4) 読書意欲の向上と言葉への興味・関心を高めるために
読書環境や言語環境を整える。
(5) 保育園との連携を図る。
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