まなび教育推進プラン
(改定・追加)



◆ プラン策定の趣旨
  変化の激しい社会を子どもたちが豊かな心を持ち、たくましく生きるためには、自ら考え、主体的に判断し、表現したり行動したりすることができる資質や能力を身に付けることが大切です。
 そのため、生涯にわたって学び続ける基盤を培うという観点に立って、基礎・基本を徹底して「確かな学力」の向上を図る取組について具体的な充実策を策定し、京都府における教育改革を着実に推進します。

◆ 現状と課題
【確かな学力とは】
  • 確かな学力とは、学ぶ意欲や、自分で課題を見付け、自ら学び、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力です。これらの資質や能力は、学校・家庭・地域社会との連携の下、生きる力のもとになる基礎的・基本的な内容を児童生徒に確実に身に付けさせることにより、一層確かなものになります。                                             
  • 平成18年度に京都府教育委員会が実施している主な施策は、別紙の通りです。

【現状と課題】
(子どものための京都式少人数教育の推進)
  義務教育9年間を見通して、学年の特性や児童生徒の発達段階に即した効果的な指導方法や指導体制を市町村教育委員会が選択して実施できるよう、児童生徒一人一人の確かな学力の向上を図るために必要な教員を配置しています。
  平成18年6月に実施したアンケート結果から、児童生徒や保護者ともに好評を得ていますが、更に検証し、一層の充実に努めることが大切です。
 
(小学校低学年指導充実)(単位:%)
 
2人の先生がいるので安心感がある
そう思う ややそう思う あまり思わない そう思わない 無答・誤答
保護者 63.6 29.3 5.3 1.3 0.5


(京の子ども・少人数教育推進のうち少人数授業・TT)(単位:%)
 
少人数授業はよくわかる
そう思う ややそう思う あまり思わない そう思わない 無答・誤答
小学4年生 42.2 32.8 16.6 7.7 0.7
中学2年生 35.1 39.9 17.7 6.4 0.9

 
学習の理解度や課題に応じてグループ分けをして学習を進めることは良いこと
そう思う ややそう思う あまり思わない そう思わない 無答・誤答
小学4年生
保護者
66.0 26.8 4.0 2.3 0.9
中学2年生
保護者
65.2 26.3 5.6 1.5 1.4

  
(京の子ども・少人数教育推進のうち少人数学級)(単位:%)
 
子どもの生活面に先生の配慮が行き届く
そう思う ややそう思う あまり思わない そう思わない 無答・誤答
小4保護者 35.4 43.7 15.6 4.0  1.3
                                                  
 
子どもが先生とコミュニケーションがとりやすい
そう思う ややそう思う あまり思わない そう思わない 無答・誤答
中2保護者 33.3 45.9 15.0 3.4 2.4


(全中学1年生英数少人数教育)(単位:%)
 
学習の理解度や課題に応じてグループ分けをして学習を進めることは良いこと
そう思う ややそう思う あまり思わない そう思わない 無答・誤答
数学の授業がよくわかる
34.1 40.2 17.4 7.5 0.8
英語の授業がよくわかる
34.0 41.6 17.3 6.1 1.0

(子どもたちの家庭学習などの状況)
 平成18年6月に実施したアンケート結果での平日や土曜日の状況は、以下のとおりです。
  • 土曜日や平日における子どもたちの家庭での学習時間が、十分確保されているとは言えず、また、学年進行とともに少なくなる傾向がある。
  • 家庭で学習する際に「何をしてよいかわからない」「質問する人がいない」と答えた児童生徒がいる。
  • 多くの保護者や子どもたちが、土曜日にいろいろな行事や体験活動、学習活動を望んでいる状況がある。
(平日・土曜日の学習時間)(単位:%)
平日、帰宅後の勉強時間
ほとんどしない 30分より少ない 30分以上1時間未満 1時間以上2時間未満 2時間以上 無答・誤答
小学4年生 4.8 12.2 30.7 31.9 19.1 1.3
小学6年生 3.2 12.5 28.3 32.7 23.3 0.0
中学2年生 16.0 14.4 24.1 27.9 16.8 0.8

土曜日の勉強時間
ほとんどしない 30分より少ない 30分以上1時間未満 1時間以上2時間未満 2時間以上 無答・誤答
小学4年生 18.4 18.6 25.6 19.8 15.3 2.3
小学6年生 17.8 21.1 24.9 18.4 17.5 0.3
中学2年生 30.4 16.5 18.7 17.6 15.8 1.0
 

(家庭学習における児童生徒の気持ち)(単位:%)
家庭学習に取り組む気持ちで最も近いもの
やる気がしない 宿題以外する気がしない 何をしてよいか分からない 質問する人がいない 目標を持って 学習している 無答・誤答
小学4年生 10.6 33.1 5.5  6.4 40.0 4.4
小学6年生  8.5 37.8 9.8 7.0 34.5 2.4
中学2年生 23.6 34.3 15.2 7.9 16.8 2.2

(土曜日における児童生徒の希望)(単位:%)
土曜日に学校や地域で、宿題や分からないところを教えて欲しい
そう思う ややそう思う あまり思わない そう思わない 無答・誤答
小学2年生 29.8 15.1 18.8 31.0 5.3
小学4年生 21.1 16.1 20.7 34.0 8.1
小学6年生 12.3 18.7 26.2 38.9 3.9
中学2年生 13.9 16.5 26.1 38.5 5.0

土曜日に公民館や学校などで、いろいろな行事があればよい
そう思う ややそう思う あまり思わない そう思わない 無答・誤答
小学2年生 46.2 19.1 13.1 16.8 4.8
小学4年生 36.8 22.2 17.6 16.8 6.6
小学6年生 30.2 23.1 21.0 22.9 2.8
中学2年生 14.7 18.6 26.5 36.6 3.6

土曜日に学校や家ではできない体験をもっとしたい
そう思う ややそう思う あまり思わない そう思わない 無答・誤答
小学2年生 71.8  8.5  6.5  8.2 5.0
小学4年生 52.4 19.5 11.0 10.8 6.3
小学6年生 40.8 27.2 15.3 14.5 2.2
中学2年生 16.3 21.7 24.2 33.9 3.9


(土曜日における保護者の希望)(単位:%)
土曜日に子どもには、学習活動をして過ごして欲しい
そう思う ややそう思う あまり思わない そう思わない 無答・誤答
小学2年生 23.1 45.3 26.7 4.4 0.5
小学4年生 26.4 46.0 22.5 4.2 0.9
小学6年生 33.7 43.6 19.2 3.4 0.1
中学2年生 42.2 45.6 10.2 1.6 0.4

土曜日に学校や地域で、学習活動があればよい
そう思う ややそう思う あまり思わない そう思わない 無答・誤答
小学2年生 25.1 36.2 27.3 10.9 0.5
小学4年生 26.0 36.3 27.2 8.5 2.0
小学6年生 24.8 36.0 29.2 8.8 1.2
中学2年生 28.9 35.8 27.0 6.8 1.5



□ 施策の基本方向
@児童生徒に学習習慣を定着させ、自ら学ぶ力の育成を図る取組の推進
  • 学力充実をはじめ「人間力」を育成するため、土曜日等を有効に活用した取組を推進します。
  • 基本的な生活習慣の確立と学習の習慣化を図るための支援を充実します。

A子どものための京都式少人数教育の更なる充実
  • 学校や児童生徒の状況に応じたより効果的な少人数教育を検証し、充実しま す。

B民間との協働による教育活動の充実
  • 企業・NPO等の民間と学校との協働による教育活動を充実するための取組を推進します。

□ 重点施策
特に、平成19年度においては、府内市町村教育委員会と協議しながら、次のことを推進します。
子どもの多様な状況やニーズに応じ、児童生徒に学習習慣を定着させ、 自ら学ぶ力の育成を図ります。
  1. 土曜日等を有効に活用した取組を推進します。
  • 自然体験や社会体験などの様々な体験活動による「人間力」を更に育成
  • 学力充実の観点を盛り込んだ学習活動を支援
  1. 家庭との連携を一層強め、学習習慣の定着を図る取組を推進します。
  • 小学校の早い段階から基本的な生活習慣を確立させ、学習習慣の定着を図るため、学校内外における家庭と連携した取組を支援

児童生徒一人一人の学力の充実と向上を図るため、子どものための京都式少人数教育の更なる充実を図ります。
  • 市町村教育委員会や学校の判断で、より一層弾力的で柔軟な京都式の少人数教育が可能となるよう、児童生徒数の状況に応じて、国の基準よりも手厚い京都府独自の教員配置を工夫

企業等、学校外部の人材の協力を得て、教育活動を充実します。
  • 企業・NPO等の情報を収集・提供し、その専門性を活用した学習活動を推進


(別紙)
平成18年度に京都府教育委員会が実施している主な施策
事  業  名 内                容
京の国語力向上プロジェクト 学校教育における国語力の向上
  • 国語力向上に関する京都府版指導資料の作成
  • 京都府版国語科年間指導カリキュラムの作成
教科国語の指導力アップ研修 国語教育の中核となって授業改善を進める指導者の養成
  • 大学と連携した指導方法の工夫改善に係る研修の実施
学力充実・向上システム 現地現場主義による学力の充実向上、校長を中心とした学校改革、 全教職員の意識改革と指導力の向上
  • 京の子ども夢・未来校(50校)
    ・学校が企画立案する学力向上プログラムの公募制を導入
    ・地域別教育課題に対応するため、一部教育局長採択を実施
  • 京の子ども夢・未来校(50校)
    ・学校が企画立案する学力向上プログラムの公募制を導入
    ・地域別教育課題に対応するため、一部教育局長採択を実施
小学校基礎学力診断テスト 基礎的・基本的な内容が身に付いているかを把握した結果を分析することにより授業改善を促進
  • 実施教科:国語・算数
  • 実施学年:第4学年・第6学年
中学校学力診断テスト 教科のねらいとしている内容が身に付いているかを把握し、結果を分析することにより授業改善を促進
  • 実施教科:国語・数学・英語
  • 実施学年:第2学年
子どものための京都式少人数教育推進 小学校低学年指導充実
  • 小学校1・2年生において2人の教員による指導
  • 配置については、30人を超える学級を基本とするが、各学校の状況に応じて弾力的に運用

京の子ども・少人数教育推進
  • 原則として、小学校3年生以上及び中学校で、児童生徒の実態に応 じた指導を行うため、少人数授業・ティームティーチング・少人数学級を市町村教育委員会の選択に応じて実施できるように教員を配置

全中学1年生英数少人数教育実施
  • 中学校1年生における英語・数学の基礎学力の定着を図るため、30人を超える学級において、少人数教育が実施できるように教員を配置
みんなで読もう!1000万冊読書キャンペーン 本に親しみ、読書活動を充実することを通して、豊かな心を育成
  • インターネット上で京都府民の読書状況を集約し、読書活動推進の気運を高める
声に出して読もう!in京都 児童生徒の言葉に対する興味・関心を高めるとともに、相手を意識 し、自分の思いや考えを伝える表現や発表する力を育成 
  • 古典暗唱大会や音読大会等を各教育局毎に開催
子ども絵てがみコンテスト 子ども読書の日(4月23日)に併せて、子ども絵てがみコンテストを実施し、読書活動を推進
  • 表彰式の他、京都文化博物館等、府内公立図書館等で巡回展示

平成18年12月
京都府教育委員会




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