まなび教育推進プラン中間案(少人数教育)


■ 平成15年度のプランに基づく実施事業の内容
 (1) 小学校低学年指導充実事業
1 年 生 2 年 生
週26時間(通年)
147校 352学級
週10時間(1学期まで)
165校 394学級

 (2) 少人数授業の充実
   【少人数又はT・T加配の配置】
小 学 校 中 学 校
配置校数 加配人数 配置校数 加配人数
289校 428人 147校 289人

■ 成 果
 (1) 小学校低学年指導充実事業の拡充
  ○ 落ち着かせながら2年生まで見据えた指導ができ、授業に集中させることによ
   り、学習習慣を早期に確立できた。

  ○ 入学当初の戸惑いがちな時期に、きめ細かなT・T指導により朝の学習準備、
   トイレの使い方、チャイムに応じた行動などの学習・生活上の習慣化が早期に図
   れ、円滑な学校生活を送らせることができた。

  ○ 週当たりの時間数増により担任との打ち合わせ時間が確保でき、児童理解が深
   まることで、より適切かつきめ細かな指導と対応が可能となっている。

  ○ 保護者からも「個々の声をゆとりを持って聞いてもらえる。」「例年に比べ1
   年生が早い時期から落ち着いた学校生活を送っている。」との声も寄せられ高い
   評価を得ている。

 (2) 少人数授業(習熟度別授業)の充実
  ○ 習熟度別学習において、基礎グループの児童に授業や家庭学習への高い意欲が
   見られる。

  ○ 児童生徒の学ぶ意欲の伸長や知識理解、技能の向上が見られる。

  ○ 組織的な授業や教育活動を展開する中で、教師の授業観の転換、指導方法の改
   善が進み、指導力の向上につながっている。

  ○ 多様な指導形態を意識した単元等の指導計画の充実が進んでいる。

■ 今年度の検討会議での検討内容(主な意見)

 (1) 小学校低学年における複数指導の検証と効果的な展開
  ・ 小学校低学年の複数指導は大きな効果が出ている。
  ・ 30人以下のクラスでも大変な状況もあり、ある程度、柔軟な制度の運用も必要
   である。

 (2) 小学校中・高学年の少人数による習熟の程度に応じた指導の在り方
  ・ 教科への関心や理解度に差が出始める小学校中学年は、学力向上のキーポイン
   トであり、少人数授業による効果的な指導を充実すべきである。
  ・ 小学校中学年で学力差が生じやすい国語や算数の指導を徹底すべきである。
  ・ 習熟の程度に応じた指導の効果的な展開を一層研究・実践する必要がある。

 (3) 小・中学校間の円滑な接続と連携を図る専科教育の展開
  ・ 小学校高学年は教科の系統性や内容への興味・関心を一層深める時期であり、
   専科教育の充実をさせるべきである。

 (4) 学級規模の在り方
  ・ より効果的な少人数教育の在り方について、更に継続して検討を進める必要が
   ある。

■ 平成16年度の施策展開の方向
 ◇ 小学校低学年

 1、2年生の30人を超える学級で実施している複数教員による指導を柔軟に
運用できるようにし、生活・学習習慣の確立を図る。

 ◇ 小学校中学年

 教科への関心や理解度に差が出始める「小学校中学年」において、少人数授業
による指導を充実し、基礎・基本の確実な定着による学力の向上を図る。




参   考   資   料
○ 少人数授業とは
  学級の枠を超え、児童生徒の「学習内容に対する興味・関心」「学習方法」
 「習熟の程度」などの違いによって、少人数の学習集団を弾力的に編成し直して
 行う授業のこと。

(例)


○ 少人数授業の子どもへの効果
  ・児童生徒の学ぶ意欲の慎重や知識理解、技能の向上が見られる。