ホームページに表示するメールアドレスの工夫
■使う場面
 
 自分の電子メールアドレスを書かなければ、ホームページを見てもらった人に電子メールで連絡を取ってもらうことができません。
 他方では、ホームページに電子メールアドレスを書くと、迷惑メールやコンピュータ・ウイルスの標的となるおそれがあります。
 ここでは、「人には分かるように、ソフトやウイルスには分からないように」電子メールアドレスを表示する方法を考えます。
書き方の例
人から見たとき
コンピュータ・ウイルスなどのソフトから見たとき
1 通常のテキスト文字:
例 [email protected]
2 画像にしたもの:
例 
(ただし、テキスト読み上げソフトでは読めません。)
×
3 番号符号で書いたもの:
例 abc@defg.co.jp
自動リンクは○
×▲
【解説】
 
1 多くのホームページでは
     <a href="mailto:[email protected]">ご連絡はこちらへ</a>
 のように、通常のテキスト文字で電子メールアドレスが表示されています。連絡を取るためには、迷惑メールやコンピュータ・ウイルスの標的になるおそれがあってもやむをえないというのも一つの割り切り方です。


2 文字を画像にすると、人には見えますがコンピュータ・ウイルスや名簿収集ソフトには捉えられません。
  • ホームページに使用されている電子メールアドレスを売買目的で収集している人があるとすると、目で見て収集していたのでは仕事にならないので、ホームページを巡回しながらそこに記載された電子メールアドレスを収集するソフトを用いて取り込むはずです。コンピュータ・ウイルスでTemporary Internet Filesやアドレス帳から電子メールアドレスを収集する方法もほぼ同様の原理だと考えられます。

  • そこで、文字を画像にしたものを使用すると、コンピュータ・ウイルスや電子メールアドレス収集ソフトの標的とならなくなります。
  • ただし、この方法は 

  • (1)読者がキーボードを用いて転記しなければならないので、「便利さ」を犠牲にし、「安全性」を重視したものです。
    (2)この部分については、テキスト読み上げソフトで読むためのalt="[email protected]"を付けると台無しになります。alt="abcアットdefg.co.jp"などの工夫がほしいところです。


3 多くのブラウザでは、ホームページのHTML文書中でアルファベットや記号文字の代わりに番号符号を認識することができます。
  • 番号符号とは a の代わりに &#097; と書く

  •          b の代わりに &#098; と書く
             ・・・・
             @ の代わりに &#064; と書く
    ものです。
    (*2) コンピュータ・ウイルスや電子メールアドレス収集ソフトでは@を目印として探すものと予想されますのでこの「@」を使わないようにすればよいわけです。そこで次のように記述すれば、ほとんどの被害を防ぐことができると考えられます。
    (この方法は、コンピュータ・ウイルスが&#064;まで捉えるように進化するまで使えるはずです。)
    <a href="mailto:abc&#064;defg.co.jp">ご連絡はこちらへ</a>
  • (*1)ただし、電子メールの本文や宛名では番号符号は使えません。番号符号は、ホームページの中でしか使えないようです。
※参考 コンピュータ・ウイルスが@を捉える実験
 <!--   -->で囲まれた文は、ブラウザに表示されないコメントになります。したがって、あるホームページに<!--   [email protected]  -->などと記入し、他には一切使用しない秘密のアドレスとしておくと [email protected] に送信されてくるメールは、名簿収集ソフトやコンピュータ・ウイルスによる機械的な収集によるものと考えることができます(コメントまで読んでしまうのは、ソフトだけの弱点です)。
 実際に約3か月間に行ったテストではホームページ訪問者約30万人に対して、この秘密のアドレスへのコンピュータ・ウイルスからの送信は29通でした。(確率約1万分の1のオーダーでした。)名簿収集ソフトによるダイレクトメールと見られるものは、この期間にはありませんでした。(2ヵ月後に2通ありました。)
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